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【窪田剛の注目株】迷いの見えた9月相場…AI半導体はどうなる? 気になる地銀の動きと、あの出来事


2026年9月相場を振り返って

8月に動きが出始めていましたが、終わってみれば大きな動きのない9月となりました。金利の上昇や原油価格の100ドル超えなど、株式市場にとって向かい風となる出来事も多くありましたが、大きく下落しませんでした。

ここから先、悪いニュースの出尽くしで上がるのか。それとも、11月のアメリカ中間選挙に向けて様子見が続くのか。はたまた、下落してしまうのか──。落ち着いた9月が終わり、注意が必要な10月になりそうな気がしています。

指数8月終値9月終値騰落率
日経平均株価66,311円66,753円+0.67%
グロース250指数812ポイント800ポイント-1.46%
ダウ平均株価53,185ドル50,906ドル-4.29%

2026年9月相場で上がった株・下がった株

そんな2026年9月の株式相場を売買代金と値上がり率・値下がり率のランキングで振り返ってみたいと思います(太字はピックアップ銘柄/データ提供:カブケーションズ)。

・2026年9月の売買代金トップ20

順コード銘柄売買代金
1285Aキオクシアホールディングス27.0兆円
29984ソフトバンクグループ8.2兆円
36857アドバンテスト5.9兆円
46976太陽誘電4.8兆円
55803フジクラ3.3兆円
64062イビデン3.2兆円
78035東京エレクトロン3.1兆円
88306三菱UFJフィナンシャル・グループ2.9兆円
96981村田製作所2.9兆円
106920レーザーテック2.4兆円
118316三井住友フィナンシャルグループ1.6兆円
128411みずほフィナンシャルグループ1.5兆円
136525KOKUSAI ELECTRIC1.5兆円
145801古河電気工業1.5兆円
157203トヨタ自動車1.4兆円
166146ディスコ1.4兆円
176098リクルートホールディングス1.4兆円
189983ファーストリテイリング1.3兆円
19593Aティアフォー1.3兆円
205016JX金属1.2兆円

・2026年9月の値上がり率トップ20

順コード銘柄値上がり率
13787テクノマセマティカル+82.8%
26191エアトリ+74.1%
36904原田工業+71.9%
44436ミンカブ・ジ・インフォノイド+64.4%
57133HYUGA PRIMARY CARE+62.3%
68848レオパレス21+58.7%
72612かどや製油+57.6%
86533Orchestraホールディングス+57.5%
96203豊和工業+57.2%
104073ジィ・シィ企画+54.7%
114052フィーチャ+54.2%
129246プロジェクトホールディングス+54.0%
133143オーウイル+50.6%
147475アルビス+49.1%
154178Sharing Innovations+48.8%
166228ジェイ・イー・ティ+47.4%
176862ミナトホールディングス+47.2%
181783fantasista+44.9%
193803イメージ情報開発+43.5%
204933I-ne+43.1%

・2026年9月の値下がり率トップ20

順コード銘柄値下がり率
14316ビーマップ-68.2%
26085アーキテクツ・スタジオ・ジャパン-55.0%
34599ステムリム-48.8%
46522アスタリスク-41.1%
54196ネオマーケティング-40.6%
65129FIXER-39.6%
73441山王-39.5%
83070ジェリービーンズグループ-37.1%
93195ジェネレーションパス-36.8%
107709クボテック-36.5%
114056ニューラルグループ-32.4%
123133海帆-32.4%
137063Birdman-31.8%
146577ベストワンドットコム-29.4%
153903gumi-27.4%
164381ビープラッツ-27.3%
178894REVOLUTION-27.3%
188783abc-25.4%
194392FIG-25.3%
202164地域新聞社-25.0%

2026年9月相場でプロが気になった銘柄

このランキングの中から、私・窪田が気になった銘柄をピックアップします。

方向感をなくしたAI半導体

▼売買代金ランキング *カッコ内は8月の売買代金
【1】キオクシアホールディングス<285A>27.0兆円(43.99兆円)
【2】ソフトバンクグループ<9984>8.2兆円(4.14兆円)
【3】アドバンテスト<6857>5.9兆円(5.80兆円)
【4】太陽誘電<6976>4.8兆円(4.94兆円)
【5】フジクラ<5803>3.3兆円(6.94兆円)
【6】イビデン<4062>3.2兆円(3.23兆円)
【7】東京エレクトロン<8035>3.1兆円(3.40兆円)
【9】村田製作所<6981>2.9兆円(3.94兆円)
【10】レーザーテック<6920>2.4兆円(2.27兆円)
【13】KOKUSAI ELECTRIC<6525>1.5兆円(1.43兆円)
【14】古河電気工業<5801>1.5兆円(2.69兆円)
【16】ディスコ<6146>1.4兆円(1.80兆円)
【20】JX金属<5016>1.2兆円(1.48兆円)

ソフトバンクグループ(9984)の大きな投資先であるOpenAIに関するさまざまなニュース(安全性のための開発減速やIPO延期、赤字継続が報じられたかと思えば、売上好調というニュースも)や、アメリカに上場予定だった傘下のSBエナジーの上場延期のニュースに振り回される場面もありましたが、全体的には方向感のない、迷いの見える9月となりました。

ソフトバンクグループだけでなく他のAI半導体関連銘柄も方向感はなく、かといって下がるわけでもなく、今後動き出すまではあまり手を出さないほうがいいな、と感じています。

[継続監視中]キオクシアHDの売買代金の推移

地銀が軒並み高値更新

▼売買代金ランキング *カッコ内は8月の売買代金
【8】三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>2.9兆円(2.57兆円)
【11】三井住友フィナンシャルグループ<8316>1.6兆円(1.49兆円)
【12】みずほフィナンシャルグループ<8411>1.5兆円(1.41兆円)
▼値上がり率ランキング *カッコ内は前月終値→当月終値
【39】四国銀行<8387>+29.58%(3,685円→4,775円)
【52】山形銀行<8344>+25.19%(4,585円→5,740円)
【83】プロクレアホールディングス<7384>+18.53%(4,640円→5,500円)
【94】福井銀行<8362>+16.71%(7,000円→8,170円)
【98】じもとホールディングス<7161>+16.33%(594円→691円)

引き続き、メガバンクに資金が集まっています。くわえて、値上がり率ランキング上位に入るほどではないのですが、地銀が軒並み高値更新をしています。ほとんどの地銀が新高値を更新したのではないでしょうか。毎日のように地銀が高値更新リストに入ってきており、異常さすら感じています。

壮大なドラマがここに完結

▼値上がり率ランキング *カッコ内は前月終値→当月終値
【4】ミンカブ・ジ・インフォノイド<4436>+64.37%(421円→692円)

今回はネタが少ないので、ちょっとした余談を差し込んでみようと思います。

このミンカブの値上がりを見て、感慨深さを感じた人は、長く相場で生き残ってきた人でしょう。多くのコサカス(古参のトレーダーのこと。SNSの株コミュニティで使われる「古参」+「カス」のスラング。お金を持っているのに変人が多いから)たちもSNSで話題にしていました。

簡単に説明すると、2006年にライブドアショックがあり、SBIの北尾さんはライブドア社長(当時)の堀江さんに対して「悪」「嘘つき」と多くの暴言を発しました。ライブドアがフジテレビを買収(正確にはニッポン放送の買収)しようとしたときは、それを阻止するために「ホワイトナイト(買収防衛策)」をしたりと、誰から見ても犬猿の仲でした。

それから16年以上の時を経て、2022年にはSBIグループが堀江さんのロケット会社に出資したり、フジテレビ問題が再び持ち上がったときには堀江さんへの謝罪とも取れるような手腕の高評価をする発言もあり、和解ムードがありました。

さらに4年が経った今年、ミンカブ社の傘下にあるメディア事業のライブドア社をSBIが買収しました。こうして、マーケットを舞台にした二人の役者(北尾氏と堀江氏)の壮大なドラマは、20年の時を経て「大団円」を迎えた形となります。

まぁ、今後の動きの参考にはならないのですが、私としてもとても感慨深いです(へぇ、わたすもコサカスです)。

相場で生き残る意外な秘訣

大きな動きがなかったため、地銀の動きが余計に目立ったと感じる9月でした。

それにしても、あなたも気になりましたよね? そう、地銀の名称です。昔は県名か漢数字だったのに、プロクレア(青森)とか、じもと(宮城)とか、聞いただけではわからない名前が増えました。

  • めぶきフィナンシャルグループ(常陽銀行、足利銀行)茨城、栃木
  • ほくほくフィナンシャルグループ(北陸銀行、北海道銀行)富山、北海道
  • プロクレアホールディングス(青森銀行、みちのく銀行)青森
  • コンコルディア・フィナンシャルグループ(横浜銀行、東日本銀行)神奈川、東京
  • トモニホールディングス(徳島大正銀行、香川銀行)徳島、香川
  • じもとホールディングス(きらやか銀行、仙台銀行)山形、宮城
  • ちゅうぎんフィナンシャルグループ(中国銀行)岡山
  • フィディアホールディングス(荘内銀行、北都銀行)山形、秋田

せめて、銀行だとわかるといいですよね。プロクレアホールディングス、恥ずかしながら初めて聞いたときは地銀とは思いませんでした。

相場には「面白い」がたくさんある

さて、値動きに関しては、注目すべきところはあまり多くありませんでしたが、ライブドアのことや再編した後の名称など、マーケットには面白いと感じることがたくさんあります。こういう小さなことでも、「面白い」「楽しい」と思えることが、長く相場で生き残るための元気をくれている気がします。

マーケットでは誰もが孤独です。でも、ささいなことに面白さを見いだし、共有できれば、それがやる気につながると思っています。このコラムを続けている理由もそこなのかもなぁ……と、雨が続く東京でなんとなく考える夜です。

さあ、年末ラリー、備えるぞ!

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窪田 剛

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