株の学校ドットコムのウェブマガジン

何もないことを願っています



おはようございます。
日本列島から台風は去りましたが、すっきりしない天気が続いています。

そんな土曜日の朝に不穏なニュースが飛び込んできました。

SOX指数-10.25%
ナスダック-4.18%
NYダウ-1.35%
日経平均先物-4.27% (-2,850円)

この数字だけ見ると、ここ数カ月間のボラティリティ(変動率)の大きな相場ではあまり驚くところではありません。ただ注意が必要なのは、風向きが変わった感じがするということです。

なぜそう感じるのか。一つずつ整理します。

1つめ「経済指標と割高感」

まず、6月5日に発表されたアメリカの経済指標である雇用統計は悪くありませんでした。なのに、売られた。半導体関連株が、割高感から売られたというものです。

これまでずっと割高感はありましたが、利益も出ているという事実があり、それらが許容されていました。ですが、6月3日にアメリカの半導体大手ブロードコムの決算の来期の見通しが保守的でみんなが「あれ?」と感じていたというところに、景気の減速感が重なり売られました。

2つめ「グーグルの増資」

6月3日に、アメリカのアルファベット(グーグル)が850億ドル(約13.5兆円)の増資を発表しました。利益も出ていて、現金も豊富なグーグルがそこまでしてマーケットから資金調達をするということは、今後もAIへの投資が続くというポジティブな側面と、グーグルでさへ現金が必要なら、他の企業も株を発行して資金調達するのではないか。という株式の希薄化懸念(新たに株を発行するので株価にとってはネガティブ)が生まれました。例えば、AI投資を加速させているソフトバンクGも株を発行しなくてはいけなくなるのではないか、もしそうなったら株価は下落するから先に売っておこう、という動きです。

3つめ「スペースXのIPO」

上記と重なる部分もあるのですが、6月12日にアメリカのスペースX(宇宙・ロケット事業)が上場します。史上最大のIPOとなる予定で、750億ドル(約12兆円)を調達する予定です。大人気のIPOになると予想されていますが、日本の証券会社にも4,000億円割り当てられるというニュースがありました。「あれ、アメリカで需要が少なかったのかな?」と思わせるような出来事です。グーグルの13.5兆円に、スペースXの12兆円、そしてAIサービスのアンソロピックやオープンAIも10兆円規模の調達を予定しています。新たな資金が入ってくれば賄えるのですが、そこまでの新たな資金があるか疑問は残ります。すると、「今持ってる株を売ってスペースXを買おう」という流れが出てきます。今持ってる株を売る=株価下落要因となります。

4つめ「バフェット、株式売却」

アメリカの著名投資家、ウォーレンバフェット氏が率いる(引退しましたが)バークシャーハサウェイ社が今まで保有していたハイテク株の大部分を売却しました。アマゾン、アップルなどを売却したと報道されています。この報道だけでは何とも言えませんが「世界一の投資家が売却した」というのは、今がピークに近いのかな、という感じを受けますよね。

5つめ「ブッコミ指数」

私が(株の学校ドットコムとは別に)メイン講師を務めている「カブケーションズ」というオンラインスクールのオリジナル指数に「ブッコミ指数」というものがあります。これは暴落銘柄数をカウントしているのですが、5月半ばから以降20~30付近を推移しています。

過去20年の統計ではこのブッコミ指数が
30を超えると3割の確率で暴落
50を超えると5割の確率で暴落
80を超えると9割の確率で暴落
となっています。

なので、まだ、3分の1くらいの確率なのですが、月曜日に下落すれば50を超えてくる可能性があります。

この5つの事象から「暴落くるかも」くらいの温度感を持っています。もちろん、月曜に底を付けて反発する確率の方が、現時点では高いです。スペースXのIPOはなんとしても成功させるでしょうし、それまで堅調に推移し、そのまま上昇を続けるという未来のほうがあり得ます。

でも、ちょっと気にしておいた方がいいよね。
私は月曜日にはポジションを大幅に整理しようかな。
でも月曜日に反発するならその限りではないな。

と考えています。

暴落に気を付けて、というほどでは「まだ」ありません。ですが、「暴落の足音は聞こえたかもしれないよ」ということをお伝えしておきます。

もうね、去年の年末から暴落来ると思ってたんですよ。それが、高市政権が誕生して株価急騰。中東情勢があって多少調整したけどAI銘柄の急騰で復活。そろそろ来てもいいころだなとは感じています。

とはいえ、信じるは目の前の株価のみ。月曜日に反発しないようなら、ちょっと様子を見てもいいと思います。

もし、あなたがカブケーションズオンラインスクールに参加されているのであれば、ブッコミ指数を見ていてください。この数値が上昇している間は新規の買いはしない。上昇した後20をきってきたら暴落回避。という行動をお勧めします。ブッコミ指数が見られない方は、いったん防御力高め、現金ポジション高めがよさそうです。

何もないことを願っています。
そしてきっと、何もないと思います。
3割くらい暴落の可能性を頭に入れておいてください。

それでは、よい週末をお過ごしください。


窪田 剛